こんばんは。
オンラインカウンセリング 清水こころ相談室
公認心理師の清水です。

・児童養護施設の施設内虐待

私が以前働いていた児童養護施設は、虐待やネグレクト、経済困窮、親御さんの病気など、さまざまな理由で家庭での養育が困難であると判断された子どもたちの生活の場です。

私は2つの児童養護施設で職員として勤務していました。さらに、アルバイトやボランティアで6つの児童養護施設と関わりがありました。
正直、いい思い出ばかりではありません。

それは職員による施設の子どもたちへの虐待を目の当たりにしてしまったからです。
もちろん、素晴らしい職員さんもいます。一方的に施設批判をしたい訳ではありません。

先日、Youtubeで施設内虐待の実情を語る動画を出したのですが、今まで30本以上動画を出して、1000回再生を超えたものも10本以上ある中で、施設内虐待の動画は現時点で5回しか再生されていません。ダントツで再生回数が少ない動画です。
いかに世間が子どもの施設内虐待に興味関心がないのか、現実を思い知らされた気でいます。

だからといって、発信するのをやめるつもりはありません。
施設内虐待の真実を出し続ければ、何か良い方向に変化があるかもしれません。
動画も引き続き制作していきますし、このHPのブログでも、Youtube用に書いた原稿に一部手を加えて発表させていただきます。

・ある児童養護施設の幼児ユニットの男性職員X

施設内虐待の実態、第1回目は、私が目撃した中で最も酷く悪質な職員についてです。この職員をXとします。Xはある児童養護施設の幼児ユニットの男性職員でした。その施設では職員のことを子どもは先生と呼びます。私も清水先生と呼ばれていました。実習生や学生アルバイトの子も先生です。職員のことをさん付けで呼ぶ施設の方が今は多いと思います。

私がその施設で働き始めてやっと1週間経ったくらいの、X先生と初めて遅番をした日の出来事です。X先生はこだわりが強く、午前中に学生アルバイトの子がたたんでくれた子どもたちの服を、半分以上たたみ直すところから始まります。保育士や社会福祉士の実習生さんや学生アルバイトさんには、ちゃんとたたみ方や分け方、置く場所も説明してありますし、雑に仕事をしているというわけではないのですが、X先生は自分のやり方以外は認めません。他の職員でわざわざたたみ直している人はいません。

・夕食時は一言も喋ってはいけない

常に子どもを恐怖で支配していて、夕食の時はまるでお通夜のようでした。食事中は一切喋るな、と言うんです。2歳から6歳までの子どもたち7人に対してです。子どもがその日の献立について、ねえこれ何が入ってるの?と質問しただけで、「おい、俺さっきなんて言った?」と凄んで黙らせるのです。全くの無言で食事が進みます。子どもたちは、X先生が気まぐれに何か子どもに話しかけて、それに対する返答以外は発言することは許されません。

・食べるのが遅い子は食事抜き

3歳のA君、食べるのが遅い子でした。X先生が早く食べろと言うのですがそれでも遅かったので、「お前もう食べなくていいわ」と強制的に食事を終わらせました。A君は泣いて謝るのですが、X先生は無視してA君の寝る準備をします。私も、他の子どもたちも何も言えず、重苦しい雰囲気でした。
夕食を食べ始めたばかりだったので、まだ18時すぎくらいで下。まさかこのまま本当に、ご飯もろくに食べさせず寝かせるつもりだろうかと思っていたら、X先生は本気でした。わざとニコニコしながら「A君、寝る前に清水先生にもおやすみなさいしようね〜おやすみ〜」ってA君の手を掴んでバイバイさせて、寝室に連れていき、すぐX先生だけ出てきました。そして何事もなかったかのようにX先生は夕食を食べ始めたのです。

A君がほとんど口をつけていない夕食、私は後で食べてくれるように祈りながら、ラップをして冷蔵庫に入れました。しかしその日私は21時で退勤しましたが、1度もA君は部屋から出してもらえませんでした。A君、その日の夕食ほとんど食べていません。お腹が空いているのに我慢して、でも泣いたらまた怒られると思って声を殺して耐えていたのだと思います。

たった3歳の子が。安心安全な場所であるはずの児童養護施設の中で、職員によって食事抜きにされていました。

 

児童養護施設の施設内虐待 第1回−2に続きます。

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