こんばんは。
オンラインカウンセリング・清水こころ相談室
公認心理師の清水です。
・これは結婚詐欺ではない
25歳の女性が51歳の男性に刺殺されるという痛ましい事件がありました。
西新宿マンション殺人事件。
被害者女性と男性が知り合ったのは4年前らしい。
男性はその時点で47歳。被害女性は21歳。
親との同居で衣食住に不自由はなく、夢中になれる趣味もあったのに、
どうして20歳以上歳の離れた女性との結婚を夢見て付きまとってしまったのでしょうか。
今回の事件の加害男性は、自身の趣味であった車やバイクを売却して被害者女性に使っていたとのこと。これに対して「命よりも大事な車を売らせてまで貢がせた女など殺されて当然だ」「結婚詐欺、頂き女子の自業自得」という意見が非常に多くみられます。
私は今回の事件は結婚詐欺などではなく、男のプライドという厄介な問題によるものではないかと考えます。
・親と同居して趣味に生きる
今も昔も車やバイクは男性の趣味の王道の一つだと思います。プレミアがついている昔の車種に乗ったり、カスタムしたり、同じ趣味を持つ仲間同士で出かけたり。そこまでお金をかけなくても、休みのたびに愛車を洗車しているお父さんたちはよく見る光景です。容疑者男性にとっても車やバイクは大事なものだったのでしょう。
朝のワイドショーで、容疑者男性の父親が取材に答えていました。男は親と同居している独身で、男の部屋も映し出されていて(容疑者の部屋をここまで撮る必要あるのか?と嫌な気持ちになりましたが)車やバイクの模型やタイヤなどがたくさん置いてありました。
容疑者男性は親と同居して、家賃光熱費食費などの出費を最低限に抑えることができ、自分の趣味にとことんお金を使うことができていたのかもしれません。
夢中になれる趣味があることは良いことだと思います。
・お金が無いから私物を売った
惚れた相手に貢いでしまう行為は男女問わずあります。貯金を切り崩したり、借金を重ねてしまったり。これがもし妻子持ちの男性がマイホーム貯金や子どもの学資保険などに手を出して女性に貢いでいたら大バッシングだと思います。
男性はそういう貯金がなかったから自分の私物を売ってお金に換えた。貯金や他に資産があれば、そこから貢いでいたと思います。手持ちのお金がないけどどうしても必要な時、自分の持ち物を売ってお金を得ることはよくある手段です。服を売る、時計を売る、鞄を売る、貴金属を売る、いろいろあります。
・取り戻したかったのはお金ではなく男のプライド
お金を返してもらうために会いに行ったと供述しているようですが、仮にお金を返してもらったとしても、今回の凶行を防ぐことができたかどうかは分かりません。
私はDV被害者のシェルター施設で働いていましたが、DV加害男性はとことん相手に執着し、執拗に追いかけ嫌がらせをしてくる場合が多いのです。
俺の気持ちを踏みにじりやがった。無駄にしやがった。俺の言うことに従わなかった。時間を返せ金を返せ。子どもの世話なんかしたこともないけど、お前を苦しめるためなら親権を主張して何年だって調停で争って精神的に追い詰めてやる。
この執着心の背景には“男のプライド”が深く関わっている場合があります。このような男性にとって、女は絶対に男よりも下でなければいけないのです。男として生まれたこと、それこそが、そしてそれだけが、唯一誇れるもので、それを失ってしまうと自分は何もない存在になってしまうという恐怖があるのです。
「女のくせに男の俺の気持ちを弄んだな!」
本気でこう思っているのです。
・欲しかったのは結婚相手?それとも介護要員兼家政婦?
加害男性と被害女性は25歳以上の年齢差があります。年の差婚という言葉はありますが、20歳以上の年の差となると現実にそれが成立しているのは芸能人や富豪だけです。
加害男性はアラフィフに差し掛かった時、こう思ったのではないでしょうか。
「いよいよ体力的にいろいろなことがキツくなってきた。親も高齢で今後自分一人で介護をやるのは大変だ。やっぱり嫁さんがほしい。自分の身の回りのことをやってほしいし、親の世話もしてほしい。どうせなら若い女の方がいい。」
この男性が欲しかったのは、人生を共に歩む結婚相手ではなく、自分の思い通りに動いてくれる都合のいい女性、介護や自分の世話をしてくれる無料の家政婦だったのかもしれません。
・男性に必要だったものとは
このような男性に必要なのは結婚相手ではなく、ファイナンシャル・プランナーに家計の現状と今後の人生設計について相談することです。
そして公認心理師や臨床心理士のライセンスを持っているカウンセラーと共に、自分の人生を見つめ直すことではないでしょうか。
自分はこのまま一人で生きていくんだ、それでいいんだ十分だ、という【価値観】を持ち合わせていれば、今回のような事件は起こらなかった可能性はあると思います。
カウンセラーなら、一緒に現状を整理し把握し、考え方や趣味に共感し、必要とあれば関連機関に繋ぐこともできます。
若い女性と結婚しないと自分の人生は良くならない、という強迫観念じみたものがあるなら、そこから解放される手伝いができるかもしれません。
そして、男のプライドという呪縛からの解放。これは私のテーマの一つかもしれません。
持っててプラスになる男のプライドより、自分や周りを不幸にする男のプライドの方が多いかもしれません。オンラインカウンセリングで楽になってみませんか。
・ネットで誹謗中傷する人の正体
最後に。ネットでは様々な憶測や意見が飛び交っていますが、こういうとき頭に入れておくと良い情報として、
“ネットで誹謗中傷を書き込んでいる7割以上は男性である”という事実です。
最近もこのことを裏付ける情報が入ってきました。
X(Twitter)で、ある医者に対して非常に下劣な誹謗中傷や嫌がらせが相次ぎ、
中でも特に悪質な50名に対して民事訴訟を起こした結果、
勝訴するもその大多数が無職・生活保護・精神疾患等で支払い能力のない中高年男性だったということでした。
世の男性たちは、ネットに悪口を書き込んでいるのはヒマな専業主婦とかパートの女どもだろう、と本気で思っているらしいのですが、事実は真逆です。
女性を叩く、女性を悪者にする意見が目立つのは、これが原因です。